パナマ文書 – 脱税だけが問題ではない

パナマ文書が話題になっている。

日本企業の名前はかなり限定的で二十数社しか出ていない。

ほぼ全ての報道は租税回避行為と資産隠しについてのみ触れている。しかし、この手の仕組は余程マヌケなことをしていない限り、脱税として起訴されることはないだろう。

脱税で立件できる件数はかなり少ないだろうし、立証するにしてもかなりの時間と労力が必要になる。

そんなことよりも、名前の出た会社は背任行為やら利益相反取引やら株主代表訴訟などの心配をしたほうが良い。

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「保育園落ちた日本死ね!!!」に共感し、同時に羨ましくも感じたこと

あれは確か今から30余年前、まだ僕が中学生だった頃のことだ。たしか国語の教師から聞いた言葉だったように記憶している。

作品は世に出て人々の目に触れた時から、作家の手を離れ独り歩きする。」というようなことを言っていた。そして、「独り歩きを始めた作品は、もはや作家の所有物や従属物ではない。」というようなことも言っていた。おそらく過去の偉人か先達の言葉だろう。もしくは国語の教材の一節かもしれない。誰が言ったかということについては興味がないので憶えていない。

作家がどのような意図を文章に込めようとも、それを読んだ読み手によって様々な受け止め方をされ、論評され議論され、時を経るにつれ作家の意図とは違う意味が付与されていく。僕は、この言葉の趣旨をこんな風に理解している。

あの匿名ダイアリーが有名になった結果「日本死ね!!!」という言葉はかなり多くの意味を持つようになったようだ。

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教育格差と階級社会

日本における晩婚化と少子化は、将来の昇給や雇用に対する不透明感や高い教育費が原因の一つになっている。

この20年の間、金融技術の変化がもたらした危機やインターネット技術の進歩によるパラダイムシフトなどにより、日本を代表する上場企業が傾いたり新興企業の栄枯盛衰が激しく繰り返されている。

現代の日本において20年後の自分の収入や経済的な安定を確約することは、誰にとってもかなり難しい。いや、10年後に自分がどのような仕事をして生計を立てているのかを想像することさえ難しい状況だ。

子を作り産むという決断は、そこから少なくとも19年、できることなら23年の間、「一定水準以上の収入を得続ける」というコミットメントを、これから生まれてくる子供にするのと同じ意味を持つ。

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毎朝の徒歩20分とコーヒーと氷砂糖とニコチンと – 頭の整理とかブログネタの文章構成とか

毎朝1つ先の駅まで歩く。といっても私鉄沿線なので駅間が短いから20分程度だ。

この20分の徒歩がかなりいい。

歩いていると考えがまとまるのだ。

ふと気づくと独り言をブツブツと言いながら歩いていることも多い。

他人がみたら、かなりヤバイかもしれない。「中年男性がブツブツといいながら歩いている事案が発生」と通報されるレベルかもしれない。

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