仕事に年齢なんて関係ないけれど、結局のところ年上から可愛がられる奴が成功するんだよ

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先週、TwitterのTLがダラダラ流れるの見てるときに、ふと目に止まったツイート。

細かい言葉づかいは忘れてしまったけど、

「年上だから偉いわけじゃない。年下だから偉くないわけじゃない。」

というような感じだったと思う。もう流れちゃってて誰が言ったかもおぼえてないし、前後のツイートを読んでないから趣旨も良くわからない。

ただ30年ぐらい前、まだ社会に出る前の自分が言ってたこととすごく似ていて、あの頃を思い出して青臭さに痒くなった。

今もしそんなことを言っていた30年前の自分に会えるとしたら、僕はこう言ってやるんだ。

「おいお前、心にそう思っても態度や口に出すなよ。
したたかに本心は隠しとけよ。
年上から可愛がられて損はないんだからな。」



ハンバーグ屋さんでの出来事

一昨日の昼食は手捏ねハンバーグを食べに行った。カウンターだけの10席ほどしかない小さな店で、かなり見つけにくい立地であるにもかかわらず昼時になると行列ができる店だ。デミグラスソース目玉焼きのせが一番人気だ。

12時近くなると混む店なので早めの11時半過ぎに入店すると、すでにL字型のカウンター席には4人ほどがまばらに座っていて、僕は二人組の男性の右隣に席をとった。

別に聞くつもりもなかったのだが、僕から遠い方に座っているおシャレ無精ヒゲを生やした男が、まわりにわざと聞こえるように抑え気味だが無駄に力のある通る声で言った。

「あんたさ、オレはあんたが年上だから気をつかってズケズケ言うけどさ、一応上司だからさ。タバコ休憩多すぎなんだよね」
「すいませんねぇ。こればっかはやめられなくて」

ヒゲ男のあからさまに嫌味な口調に僕はちょっとイラッときた。どちらも30台そこそこぐらいで、歳の差も2、3歳程度に見える。

でも、一体どの部分にイラッと来たのだろう。そんなことを考えていて、冒頭のツイートをまた思い出したのだ。

第三者がいるところでタメ口はやめた方がいい

僕自身も外資系に転職した際に、一回り以上年長のスタッフと一つ年上のアシスタントと3人でチームを組んでいたことがある。僕が配属された部門全体でみても、1人の女性スタッフを除けば30になったばかりの僕が最年少だった。

年長のスタッフもアシスタントもかなり経験豊富で優秀な方々だったのと、何よりも日本の会社から転職した僕と比べて英語力が月とスッポンほど違い、報告書の作成やボスへの口頭報告の際などにかなり助けてもらった。

チーム3人だけのミーティングや指示・報告・連絡などのときこそぞんざいなしゃべり方をしたり、かなりきついダメ出しをしたりしたものだ。しかし、いざまわりに他チームの同僚や上席がいる時やお客さまとのミーティングのときなど、3人以外の第三者がいる場所では、敬語こそ使わないものの努めて丁寧語で仕事の話をしていた。

年令と役職が逆転している時点で年長者としての自尊心が傷つけられているところに、他人がいる前でさらにプライドを傷つけるようなことをするのはもってのほかだと考えていたからだ。もちろん、年長者のプライドをないがしろにするようなことをすれば、それを見ている第三者も気分を害するだろうと気づいていた。

ハンバーグ屋でのできごとは、あの頃の、年令が下の部下を1人も与えられず一体全体どうやってマネジメントすればいいのかかなり悩んだときのことを思い出させた。

耳に入ったのはたったそれだけの会話であったけれど、僕はもし何かの縁でそのヒゲ男と仕事をすることになったとしても、おそらくニッコリ笑って当り障りのない理由を作ってお断りすることにしようと思ったのだ。

仕事は技術や能力よりも人柄によってくる

今こうやって僕が楽しく生き延びることができているのも、人から仕事を紹介して頂けるからだ。

今さらこの歳になってドアノック営業なんかできない。今させてもらってる仕事の全てが、ここ何年もお付き合いしてきた方々からの紹介だ。

もちろん技術や能力は必要ではあるのだが、ライフハック系が偉そうに言う「オンリーワン」だとか「ナンバーワン」だとか「ニッチ」なスキルなんてものはそうそう手に入るもんじゃない。今の時代、仮にそういったポジションを手に入れたとしても、そんなものは数年で刺身のツマほどの価値もなくなっている。平均より上のスキルを維持し続けるのが凡人としての順当な目標だ。

結局、仕事は、採用するのも評価するのもお金を払うのも全てにおいて「人の意思」が介在するわけで、すなわち「仕事」は人についてくるものだ。

「情けは人の為ならず」とは良く言ったもので、たとえ本心からでなくても、人に優しくなることがしたたかな生き方なのだと思う。

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